このブログでは、日々のちょっとした挑戦とか、
思ったことをゆるく書いているんですが——
今日はずっと書くのを迷っていたテーマに触れようと思います。
吃音(どもり)のことです。
先日、テレビで悩み相談の番組があって、
その中に、吃音で悩んでいる30歳くらいの男性が出ていました。
言葉がつまって、何度も止まりながら、
それでも一生懸命に自分の思いを話していて、
「勇気あるなぁ」と、まずは素直にそう思いました。
でも番組の結論は、
「どもってても内容が分かれば大丈夫だよ」
みたいな感じで締まってしまって。
もちろん、好意で言ってるのは分かるんです。
でも正直、
“そうじゃないんだよな…”
と思ってしまいました。
彼の悩みは、たぶんそこじゃない。
僕も子どもの頃から吃音があったので、
あの男性の気持ち、ちょっと分かるんですよね。
「どもっても伝わればいいじゃん」って言葉、
やさしいけど、本質的な答えではない気がするんです。
■ 僕もずっと悩んでいた
小学生の頃なんて、食後の牛乳みたいに
毎日、喉の奥に“もやっ”と何かが残っている感じでした。
音読の時間は地獄でしたし、
つまるたびに笑われたり、からかわれたり、
悔しくて本気で追いかけ回したこともありました。
いまでは吃音はほとんど出ないし、
特別な治療をしたわけでもありません。
ただ、自分なりに工夫したり、
気づいたことが少しずつあって、
「あれ?これ意識すると、つまらないな」
「この状況は危ないな」
みたいな“コツ”みたいなものが、自然と身についていきました。
もちろん、僕のやり方が誰にでも通用するとは思っていません。
吃音って、人によって出方も度合いも、ほんとに違うので。
それでも、あのテレビの男性を見て思ったんです。
「あの頃の自分みたいに困っている人、まだたくさんいるんじゃないか」
って。
だったら、僕の経験がちょっとでも役に立つかもしれない。
そんな気持ちで、吃音について書いてみようと思いました。
■ この連載で書いていくこと
これから数回に分けて、吃音と僕の話を書いていくつもりです。
- 小学生の頃、何がつらかったのか
- 周りの反応でどんな気持ちになったか
- 自分なりの対処法
- 成長とともに変わっていったこと
- 吃音がほぼ出なくなるまでの過程
- 今つらい人や家族に伝えたいこと
専門家の知識じゃなくて、ただの経験談です。
でも、昔の僕にとって
「同じ悩みを持ってる大人の話」って、
きっとすごく心強かったと思うんです。
次回は、小学生の頃の話から始めます。
よかったら、読んでください。

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